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2017年3月

2017年3月28日 (火)

リアル逆転裁判

福島地方裁判所いわき支部で敗訴判決をくらった事案。


Img_3460_2


控訴審で逆転勝利しました!!!(◎´∀`)ノ

しかも相手は一般人ではなく,とある地方公共団体で,勝ちました。


どちらが正しいか,思い知ったかー!!!!





裁判って,こういうふうに「判決」というイメージがあると思いますが。

半分は和解といって,折衷した内容で双方が譲歩して終わります。

だから,敗訴的和解,勝訴的和解の経験はたくさんあるのですが。

意外と,判決をもらう機会は少ないものです。
(欠席判決で勝つ事案とかは除く)

まして,「控訴審で逆転勝利」ともなると,そうそうありません。
3年に1回あるかないか,くらいか?



高裁の裁判官,ありがとう。
頑張って,文献調査したかいがあったわい。
負ける事案で負けるのはしょうがないけど,勝つべき事案で変な判決出されたら,市井の我々はたまったものではありません。

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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

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2017年3月21日 (火)

爆弾,ダメ,絶対!!

いわき東警察署にいったら,こんな貼紙が。


Img_3461

「庁舎における禁止行為」

「庁舎に爆発物その他の危険物を持ち込み,または持ち込もうとする者」

「上記禁止行為を認めた場合には,中止又は退去を命じます」


・・・・


・・・・


・・・・



いやいやいや!!!


警察署に爆発物持ち込んでいる時点で,確信犯のテロ犯人だから!!

退去を命じるとかじゃなくて!!
ただちに逮捕してくださいよ,警察なんだから!!
危ないよ,逆に!!
(◎´∀`)ノ




と,全力でつっこんだ後で。
法的な解説。


この貼紙は,建造物侵入罪に問えるようにするために,やっているんですよね。
警察署は,誰でも入れるから,「侵入に同意があった」という抗弁を崩さないと,建造物侵入罪に問えないおそれがある。
そこで,見やすい場所にこういう掲示をしておき,それを無視して爆発物を持って入った場合は明らかに施設管理者の意思に反しているということで,はれて建造物侵入罪になるわけです。


あとは,法的に云々じゃなくて,


「ほら,爆弾,もちこんじゃダメでしょ?!ここに書いてあるじゃない!!」


と説教する材料にも使えます。





・・・・・・いや,説教している場合じゃないし。
よいこのみんなは,爆発物持ち込む人がいたら,直ちに警察を呼んでください。



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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

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2017年3月14日 (火)

裁判所はキスまでOK?

浮気事案は弁護士業務においてコンスタントに発生します。

「不貞慰謝料請求の実務」という本を買いました。

配偶者のある方と性行為があると,浮気された方は浮気相手と浮気した配偶者に慰謝料請求ができます。男女関係は古来から悩みの種ですが,離婚と絡み,弁護士が遭遇することは多い事件類型です。
しかし,浮気(不貞)に特化した本は,この本が唯一のはずであり,その意味で貴重な本。


以下,読んで面白かったところ。


①どこまでが違法な浮気なのか?

・性行為・・・・本丸。完全アウト。

・性交類似l行為・・・裁判官が書いた論文によれば,不貞行為に該当することがありえるとのこと。結局は,婚姻関係の破綻をもたらす行為がどうか,ということだな。裁判例としては,キスをした,一緒に風呂に入ったことが不法行為として摘示されているものがある。

・「大好きだよ」といったメール(のみ)・・・・慰謝料30万円を認めた裁判例と,慰謝料を否定した裁判例があり。「婚姻関係の破綻をもたらす」可能性があれば,低額にせよ慰謝料請求の余地はあるか。
 なお,「メールがあった」→「性行為があった」として「性行為の有無を認定する」のは別の論点です。

・手をつなぐ・・・手をつないでいたことから不貞行為(肉体関係)の存在を推認する裁判例としない裁判例両方があるとのこと。
 きっと,担当裁判官は「オレは恋人以外と手をつないだことはない」という方と,「プラトニックで手をつないでいたことあるし」という方,両方いたんでしょうね(◎´∀`)ノ
 これも,正確に言うと,「手をつないでいた」→「性行為があった」として「性行為の有無を認定するか」という論点です。


・面会する(のみ)・・・ホステスと時間外に昼食夕食を一緒にとったり映画鑑賞した裁判例で,「婚姻共同生活の平和を侵害する蓋然性なし」と認定した裁判例あるとのこと。
 うーん・・・・・・メールはダメでお食事はOKか,裁判所。まあ,単なる友人に大好きだよ,とまでは言わないが,単なる友人とご飯食べるのはありえるので,しゃーないか?


②慰謝料額はいくらなのか?
 この優れた書籍には593件の裁判例が掲載されており,ざーっと読むと。

・大多数は150万~200万(浮気により離婚が成立した場合)。
・不貞相手が妊娠または訴訟中も不貞継続だと300~400万もありうる。
・被害者が通院していたり,未成熟子がいたり,加害者に不誠実な行動があったりすると,数十万くらいあがることもあるかな?

というのが,戸川の雑感です。この書籍そのものには慰謝料の相場的なものは直接は明記されていません。


ちなみに,昔の裁判例では,加害者の資力(医者とか弁護士とか!)が多いと慰謝料額がアップする傾向がみられたが,最近の裁判例ではあまり影響がないそうだ(ほっ)。





ということで,結論。


「ラブラブメールもせず,手もつながず,お食事と映画のみで」
・・・・・ただの健全な異性の友達じゃん,それって。
ヽ(´▽`)/


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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

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2017年3月 7日 (火)

営業損害賠償で損をしないために

「御社のせいで減少した売上4億円の賠償を請求します!」

というストーリで始まる,この本。

「ストーリーでわかる営業損害算定の実務」という本を買いました。

腐った食品を納品して取引先に損害を与えたところ,減少した売上を請求されている事例をもとに話が進みます。



ここで,「ん?減少した売上?」と思った方は,通です。


相手のせいで何かの取引がポシャって,4億円の売上がなくなってしまったとしましょう。

そうすると,相手に4億円,請求できるか?

否,です。


例えば,物品販売業の場合。
4億円売れたとしても,2億円とか3億円の仕入れがかかるわけですから,「4億円の売上減少=4億円の利益の減少」では絶対にないのです。商品原価を引かなければならない。


仮に原価がないサービス業であっても,4億円売れなかったことによって,電気代が減るとか通信費が減るとか,「売上減少によって減っている経費」部分があるはずなので,やはり4億円がダイレクトに損害額にはなりません。


この本では,あまり会計に詳しくない相手方弁護士が,減少売上分をそのまま請求してくるところから始まりますが,私も現実にそういう請求に直面したことがあります。「いやいやいや,減少利益分でしょ」と主張し,請求額がただちに半額になりました。おいおい・・・・・

ただし,その事案はサービス業だったので,


「経費はほとんど固定費だから変動費はない,だから損害=売上減少額だ!実際に,事件後も通信費や光熱費は減っていない。過去の決算書をみても,通信費や光熱費は売上額に対応していない!!」

などと主張する余地は十二分にあったのですが,相手のおじいちゃん弁護士はそういうことは全く言ってきませんでした。
知らないって,怖いわヽ(´▽`)/



営業損害を請求する場合,変動費と固定費をどう分解し,実際にどのように請求するか,きちんと解説する類書は全くないので,この本はとても勉強になりました。
通常,ストーリー仕立ての本は,読みにくくて使いがたいことが多いのですが。
「相手に資料を求める場合はきちんと特定しないと,別の期間の資料や足りない資料がでてきて期日が空転する」「非上場企業の月次決算書は間違っていることの方が多い」みたいな,弁護士あるあるが満載なので,ストーリー部分も勉強になりました。
ここ半年間で買った本で,だんとつ一位のお役立ち度です。



さあ来い,営業損害事案!!固変分解(固定費と変動費を分解すること)してやるぞ!!
(◎´∀`)ノ

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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

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