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2017年1月24日 (火)

間抜けな泥棒の話

こんな小話がある。

ある家に泥棒が入った。その家は,本好きな人の家で,たくさんの蔵書と,いくばくかの現金があった。泥棒は,蔵書には全く手をつけず,現金を持って立ち去った。










我々は,いつも,この泥棒と同じことをしている。

知識や知恵をつければ,長期間,お金をもうけたり,世の中をわたっていけるのに。
それには目もくれず,即物的なものをほしがる。
それで,小さな利益を得て,満足している。



弁護士業は,まさに知識の極地である。
「知っている」だけで,ダイレクトに得をしたり,損をしたりする。


例えば,借金。

住宅ローンが払えずに,家は競売にかかり,残った借金をえんえんと払っているか,全く払わずにおののいている。
よくあるケース。

借入先が銀行で,裁判所の判決がなく,競売と最後の支払から5年経っていれば,時効の可能性が高い。「時効を援用します」という通知を1枚うてば,残ローンが2000万円残っていても,即座に0になる。

えんえんと払っていて,時効にならないケースでも,弁護士に20-30万払って破産すれば,残りの住宅ローンは免責になる(浪費がある場合などを除く)。


人によっては,上に書いたわずか2行の知識を知らないがために,何年間も毎月数万円払っていたりする。

さらに場合によっては,住宅ローンを相続して,子供がえんえんと債務を払い,「完済した!!」とか,テレビで得意げにしていたりする。

相続放棄すれば済むことなのだが。



例えば,遺言。


「妻 戸川瑛子に全財産を相続させる。平成29年2月2日 戸川 瑛 印」


と,そこらへんの白紙に自筆で書いておけば,妻に全遺産がいくのに,そのわずか1枚の紙切れを書かずに亡くなったお陰で,例えば音信不通の前妻との子や姪甥に遺産が行ってしまう。


これだけ,知っている知らないで差がでる商売は,あとは税理士業務くらいではなかろうか。




などという真面目なことを考えてみたよ。

でも,うちの事務所は,現金は2万円くらいしか置いてなくて,蔵書ばかり。
だから,逆に蔵書持ってかれたら,めっちゃ困りますけどね。

そういうことは,やめてくださいね,泥棒さん。


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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

法律相談の予約をしたいので,弁護士戸川瑛のホームページへ行く










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コメント

ナルト全巻もってかれたら、僕もショックです!

同感だってばよ!!

岡口Jの要件事実が全巻消えたら、おいらの仕業だと思ってくれってばよ!
※借りたら、ちゃんと返します。

新版が最近発売されたので,そのうち旧版は捨てますよ。

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