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2016年11月

2016年11月29日 (火)

裁判で一番重要なことって?

「立証の実務」改訂版を買いました。

群馬県弁護士会がまとめた,事件類型別の証拠及びそれらの入手方法の一覧です。

例えば,保険金請求の場合,

①保険証書
②約款(会社から入手)
③告知書
④場合によっては,カルテ,刑事事件の記録


などと書いてあります。

基礎的な内容っちゃあ基礎的なんですが。
慣れない事件類型を処理する場合の確認に使えます。また,「相続税の申告書って,税務署に請求すればでるっけ?」みたいな,入手方法の確認にも使えます。

今回の改訂では,ネット関係が充実し,誹謗中傷記事の削除に必要な書類などが新たに掲載されています。


んで。



裁判では,絶対的に証拠が大事です。
証拠がしっかりしていれば,多少主張がへぼくても,証拠が強い方を裁判官は勝たせてしまいます。


一方当事者の主張がへぼい場合は,裁判官が釈明を求めたり,「黙示的にこういう主張をしている」「弁論の全趣旨(裁判の進行から感じた雰囲気的なもの)から」,みたいな感じで,裁判官が足りないところを自発的に補ってしまうことが多いです。

というのも,「証拠がしっかりしているが主張がへぼい」当事者を負けさせると,控訴で覆る可能性があるからでしょう。事案としても,真実と違うことを前提に判決を下してしまうのも,躊躇するのでしょう。
「しっかり主張しないお前が悪い」
(`ε´)

みたいなドライなことには,ならないことが多いです。


これは,補ってもらう方になるとこれ以上ない特典ですが,敵方が手取足取り補ってもらっているのをみると,たまったものではありませんヨ・・・・



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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

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2016年11月22日 (火)

逆転裁判だよ!!

最近,2つほど,一審の裁判を覆しました。

Img_7969

イエーイ(◎´∀`)ノ

原裁判,取消。ざまあ。

裁判官,グッジョブ。




・・・え?そもそも,一審で負けるなって?


いや,あっし,一審に関わってないんす。

関わってたら,こんな裁判,させないっす。




・・・・と言いつつも。

一審であたった裁判官がダメダメな場合など,どうあがいても無駄な状況というのはあります。

逆に,裁判官さえ良ければ,不服申し立てをすれば勝手に覆ります。

裁判官がダメ野郎だ,と思ってたら,そう思ってるベンゴシがダメ野郎だった,という事態もありえます(笑)

まあ,あがくべき案件は,あがくとそれなりの結果になることが多い印象です。

肝はやっぱり,客観的な書証の存在かなあ。



逆転勝訴は,弁護士をしていて,もっとも嬉しい瞬間のひとつであることは間違いありません。が・・・・・


・・・・え,成功報酬,5万円!!?こんだけの働きしたのに?

この不服申立て,通る確率10%だよ?

しかも,勾留期間が短くなったから,基礎報酬が減るって?

いやいやいや,逆でしょ!!短くしたんだから,ボーンとはずんで・・・・くれないんだ。

うわ,まじか・・・・・・・・・○テ○○・・・・・・・

(´・ω・`)ショボーン

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2016年11月15日 (火)

デスノートから弁護士が学ぶこと

「デスノート」というマンガがあります。

既に連載終了したマンガですが,最近,映画化される予定です。


マンガの方のあらすじは,


●ある日,黒いノートを拾った高校生,夜神 月(やがみ らいと)。そのノートは,名前を書けばその人物が40秒以内に心臓発作で死ぬ(相手の顔が分かっている場合に限る)という不思議なノートだった。
ライトは,そのノートで犯罪者を次々と殺し,平和な世の中を作ろうと試みる。しかし,犯罪者が次々と謎の心臓発作で死んでいくことに気づいた警察と,そこから依頼を受けた名探偵Lは,犯人を突き止めようと頭脳戦を繰り広げる・・・・・・・


みたいな感じ。


Lは,
●殺人が日本中心に行なわれている
●殺される時間帯に土日放課後が多い
●「殺人者を裁いて世の中をよくしよう」という幼稚な動機


から,犯人は日本の学生と推理。
さらに,犯人を挑発するテレビ番組を(こっそり関東限定で)流し,それにライトが反応して殺人を行なったことから,

●犯人は関東にいる
●名前と顔のみで,何らかの力で殺せる

とまで突き止めます。


ライトの方は,Lの本名と顔が分からないと殺せないので,Lの本名を探るため,刑事である父親のツテをたどって捜査本部に侵入します。警察が,「殺される時間帯に土日放課後が多い」と気づいた直後に,死亡の時間を意図的にずらして殺人を行ない,「警察内部に犯人がいるのではないか」とLに疑わせ,捜査を攪乱します。Lは,捜査本部の家族に尾行をつけ,内通者を洗い出そうとします。ライトはそれを既に読んで,逆に尾行者をデスノートで殺すことに成功し・・・・・云々。



いずれも,相手の行動から相手の制約や行動の意味を読み取り,相手の行動を予測し,それに対処をしていきます。このマンガを読んでから,戸川も相手の行動の意味づけに熱中するようになりました。
(◎´∀`)ノ

●相手のX弁護士は,常に毎回,裁判の日の直前に書面を出してくる
 =依頼者とろくに打合せをしていない,やっつけの書面であることは確実。何らかの原因でやる気がないか,多忙。くみやすし。
ヽ(´▽`)/

●いつもは精緻な訴訟活動を展開するY弁護士が,今回の訴訟に限って,あまり意味がないと思われる証拠を多数,提出してくる
 =敗訴濃厚と相手も分かっている証拠。攪乱するしかやりようがないと思われる。よし,和解交渉では強気に出よう。
(`Д´)


●証拠の預金明細で,59万9676円の振り込みが多数ある。これは,振込手数料324円を引いた結果だから,同行の違う支店への振り込みだ。なぜ残高があるのに,一気に300万円なのではなく,60万円なのか?振込手数料を控除した金額を振り込むということは,相手は目上ではない・・・・・ワトソンくん,どう思う?



などなど。

ただし,人間は,「たいした理由もなく,ある行動をする」ことが割合あるので,予測の前提として,


●相手が,理由のない行動はしないタイプの合理的な人間
●相手の普段の行動様式がだいたい分かっている

必要があります。
深読みしてみたら,「実は,なんとなく,そうしただけ」では,話になりません。




裁判の事実認定の本にも,「神は細部に宿る」と書かれています。
周辺的な事実や相手の行動様式も,それなりのストーリーを語ってくれるものです。



さて,こちらの余裕を見せつけるために,早めに準備書面,出しとくか。
・・・・・いや,あのZ弁護士では,そもそも深読みしてくれないか・・・・・・・
はい,デスノートのような頭脳戦,終了・・・・・・・・


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いわき:みぎは法律事務所 弁護士 戸川 瑛

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2016年11月 8日 (火)

裁判官は鉄道ダイヤに詳しい

次の裁判のために,傍聴席で裁判をぼーっとみていたら,ですね。

サイバンカン

「えー,で,次回期日は何時にしましょうか。原告は東京からいらしているんですよね。午前10時から期日にすると,朝7時に上野発で9時20分にいわき到着ですから,少し辛いでしょうか。11時から期日なら,8時に上野発で10時20分いわき着ですから,大丈夫でしょうかね。ペラペラ」




・・・・・・・




サイバンカン,スーパー常陸の時刻表,暗記してるんかい。
詳しすぎだろ
(◎´∀`)ノ


まあ,いわきの裁判官は,概ね,生活の本拠地をいわき以外に持っていて(転勤族だから),週末は東京などといわきを往復する生活を送っているので。
いわきー東京間のダイヤには詳しいのかもしれないが。



弁護士会の会報に寄せられる新任裁判官の自己紹介欄をみたら。
やっぱり,鉄道マニアの方でした。JR全線制覇したとか書いてあるし
ヾ(.;.;゚Д゚)ノ



そのうち,


サイバンカン
「え,証人は7時発のひたちにのって,いわき駅に10時10分に着いたんですか?おかしいな,その時点ではダイヤが改正される前ですので,いわき駅に着くのは10時30分のはずですよ,そうすると,10時20分に被告といわき駅で話をしたというのは矛盾しませんか?」


みたいな,謎解きが法廷でみられるかもしれない。
ブルートレイン殺人事件ですか。


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2016年11月 1日 (火)

生き別れた母に会いたい!!

テレビを見ていると,


「生き別れた母に会いたい!!」

(ρ_;)


という番組をやっていました。よくあるよね。



小さい頃に別れて,手がかりがない
→自分の以前の本籍地を手がかりに,番組スタッフが聞き込み
→分からなかったので,探偵に依頼して判明
みたいな流れでした。



これを見てた法曹関係者は全員,



「オイオイ・・・・附票とれば一発だろ・・・・・何,探偵頼んでんの?」
……(ノ゚ο゚)ノミ(ノ _ _)ノ


ということで,心がひとつになっていたと思います。




説明しよう!!
(◎´∀`)ノ



我が国では,戸籍という,家単位の出生登録システムがあるのだが,その附票に,今までの住所が記載されているのだ!!
これは,本人のみならず,直系血族や配偶者もとることが出来るぞ!!
つまり,子供は母親の戸籍の附票をとれるのだ!!


戸籍の附票を辿れば,少なくとも現在の住民票上の住所までは辿ることができます。
これによって,妻は行方不明の夫の住所を知ることができるし,子供が親の,親が子供の住所を知ることができます。
ですから,上記の番組の場合,附票をとれば,住民票上の住所は分かるってわけ。
きっと,依頼された探偵さんも,附票とっただけだと思うな・・・・・・
高くついただろうな・・・・・・



ただし,

●住民票を動かさないで引越している
●外国に住民票を動かしている
●住居の実体がないので,市町村が住民票を職権で抹消した
場合など,
附票上の住所≠実際の住所


という場合は,もはや附票からは辿れません。
あとは,弁護士なら,(事件処理に必要な場合は)電話番号から請求書の送付先などを電話会社に照会することができます。

それもダメだと・・・・・・


あとはもう,住所を知る方法はないですねえ・・・・
こういう場合は,公示送達といって,そのまま裁判を進めることになります。
生き別れた母には会えないですが・・・・・・・



1年に1回くらいは,


「親の居場所が分からない」
「夫の居場所が分からない」


というご相談があります。
そういう場合は,まずは附票をとってみましょう。
役所で請求するだけで,料金も数百円ですヨ。


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